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今回は東川篤哉さんの推理小説、『密室の鍵貸します』をご紹介します。
ドラマ化された『謎解きはディナーのあとで』など、多数の著作で知られる東川さん。
実は本作がデビュー作です。
単行本発売から約20年が経った今も人気は衰えず、図書館では予約待ちになることもしばしば…
(筆者調べ)
大人しく購入して読んでみたところ、大納得の面白さだったので、ご紹介します。
ちなみに本作から始まった「烏賊川市シリーズ」は現在9作発表されており、『私の嫌いな探偵』というタイトルでドラマ化もされています。
本格的なトリックがお好みの方、楽しく読めるミステリーが気分という方におすすめ!
ざっくりあらすじ
「千葉の東・神奈川の西」にあるという烏賊川市。
至って平凡な大学生活を送っていた戸村流平は、思いもかけない事件に巻き込まれる。
振られたばかりの元恋人、その日一緒に飲んでいた先輩が、一夜のうちに相次いで殺されたのだ。
当然のごとく容疑者と目された流平、彼の運命は?
感想
いきなりですが、私はホラーが少々苦手です。
「床下から白い手が…」とか、「暗闇の中に浮かぶ○○…」みたいな場面をリアルに描写されるのが、1番苦手。(妖怪話は愛嬌があるので好きです)
ゾッとしたりヒヤッとしたりするのが不得意なんだと思われます。
うっかりすると夜中1人でトイレに行けなくなるので、要注意。
でも推理小説は大好き。
謎解きは純粋に楽しいし、人間関係の移り変わりや駆け引きもわくわくします。
そんな私にとっては、本作は最良の推理小説一つでした。
殺人事件は出てきますが、恐ろしさはほとんどないし、湿っぽさもない。
それでいてしっかりトリックがあり、伏線がある。
読み終わった後、すっきりした気持ちで「面白かった!」と言える。
登場人物たちのほどよく間の抜けたやり取りもいい感じで、テンポよくサクサク読めます。
東川さんはユーモアのさじ加減が本当に絶妙で好き。
個人的には『謎解きはディナーのあとで』以上に楽しめる作品でした。
また1人、追いかけたい作家が増えてしまった。困ったもんだ。
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