『ハリネズミの願い』|トーン・テレヘン

小説
蒔

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今回はトーン・テレヘンさんの作品、『ハリネズミの願い』をご紹介します。

動物を主人公にした絵本で知られるオランダの作家、トーンさん。
本作は、トーンさんが大人向けに発表している「どうぶつたちの小説」シリーズの1つです。

何かと考えすぎて疲れてしまうあなたにおすすめの1冊。

ざっくりあらすじ

もしも僕の家に、誰かが遊びに来たら…
招待の手紙を送りたいけど、勇気が出なくて妄想ばかり。

何にでも腹を立てるヒキガエル、被害妄想強めのカラス、刺さずにいられないスズメバチ。
引っ込み思案のハリネズミのところへやってくるのは、だれだ?

感想

まず目を引くのは、メルヘンチックな可愛いハリネズミのイラスト。

可愛い動物たちが活躍する、ほのぼのしたストーリーかと思いきや…
みんな絶妙に人間くさい。

いるいるいる、こういう人いる!
というか、自分にもこういう所あるかもな…

共感しつつ、笑いつつ読みました。
一番共感できたのは、主人公のハリネズミ。

ハリネズミは立ち上がり、しばらく部屋のなかを歩きまわってから、ベッドに横になった。
しばらく寝そべっていることに決めた。起き上がったらまた考えはじめ、考えはじめるとまた迷いはじめてしまうからだ。いつもそうなのだ。

トーン・テレヘン『ハリネズミの願い』新潮社

1つ行動する前に100考えちゃう。
考えすぎて結局何もしない。

分かる、分かるよ…
やっぱり私だけじゃないんだ、仲間がいるんだなあ。

別にそのままでもいいんだよ、みんなハリネズミみたいに、何かしらトゲを持ってるもんなんだよ、と言われている気がして、あったかい気持ちになりました。

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