『二木先生』|夏木志朋

小説
蒔

閲覧ありがとうございます!
今回は、夏木志朋さんの作品、『二木先生』をご紹介します。

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今回は、夏木志朋さんの作品、『二木先生』をご紹介します。

黄色と黒のコントラストが目を引く表紙に惹かれて、書店で手に取りました。
夏木志朋さんて聞き慣れないな…と思ったら、なんと本作がデビュー作。
文庫版発売から約一年で第10刷に到達という、凄まじい勢いです。

開いてしまったが最後、読み進めないではいられない。
一気読みしたくなる可能性が高いので、時間がない時にはご注意を!

なお本作は、文庫版とハードカバー版でタイトルが異なります。
文庫版タイトルは『二木先生』、ハードカバー版は『ニキ』というタイトルなので、書店等で探す時にはお気を付けください。

ざっくりあらすじ

何をしても周囲から浮いてしまう自分を意識してやまない、高校生の田井中広一。
ひょんなことから、自分から最も遠い存在だと思っていた教師、「二木先生」の秘密を知る。
生きづらさを持った二人の行きつく先は…?

感想

「あ、これ、言わないほうがいいかも」とか、「これをしたら、ちょっと変に思われるかも」とか、思うことってありますよね。
そして本音を隠して、何となく苦しくなったり…

周囲になじめずにイタイ奴と思われている主人公。人には言えない秘密がある二木先生。
田井中と二木先生ほどではなくても、本当の自分でいられない生きづらさを持っている方は多いんじゃないでしょうか。

ありのままの自分では社会に受け入れられない人は、どうやって生き抜いていけばいいのか?
問いかけてくる物語でした。

こう書くと重たい雰囲気ですが、全体にスリルのある展開で、ラストも爽快。
開けてはいけない(でも開けたい)扉が次々出てくるような、新しい感覚で、エンタメとして最高に楽しめました。

著者の次回作が今から待ちきれません!

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