蒔
閲覧ありがとうございます!
今回は吉田篤弘さんの小説、『ブランケット・ブルームの星形乗車券』をご紹介します。
旅行、好きですか?
好きだけどなかなか行けないという方、私も仲間です。
お金も時間も足りないし、気力も体力も足りない。
でも旅行したーーーい!
そんな時はぜひこの本を。
コーヒー片手に楽しめる、手のひらサイズのパラレルワールドです。
ざっくり概要
環状鉄道でぐるっと一周できる小さな町、ブランケット・シティ。
鉄道を「星形に」途中下車しながら書かれたコラムとは、一体…?
ありえないけどどこかにありそうな、不思議な町へようこそ。
感想
漠然と「世界一周」に憧れた子供時代。
なんとなく「海外」で働いてみたかった学生時代。
いつの間にか大人になって、いくらか自由に旅行もできるようになった今。
ふと思い至りました。
「あれ?海外じゃなくても、私、楽しいんじゃないか?」
温泉地だろうが、遊園地だろうが、海、山、川だろうが、どこでも結構楽しい。
何なら隣町でもいい。
見たことない、食べたことない、ちょっと面白い、そういうものが好きなんであって、別に海外じゃなくてもよかったんです。
蒔
(もちろん、行けるもんなら海外も行きたいけど)
この本の舞台、ブランケット・シティは、架空の町。
でも隣町みたいに身近に感じる町です。
ロビーだけの老舗ホテルとか、傘が出てくるATMなんて、ちょっと聞くとありえないようだけど、この町には不思議としっくり来ている。
何か一つボタンを掛け違えたら、私もブランケット・シティの住人だったかも…
妄想が妄想を呼びます。
願わくば現実にも、こんな旅行がしたい。
そんなぜいたくな時間をくれる1冊でした。
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